大判例

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名古屋高等裁判所 昭和26年(う)594号 判決

記録を精査すると本件起訴状第一の訴因中に被害者新美春香方に於て同人所有の中古男子用コート等を窃取しとあるのに対し、原番では訴因の変更、又は訂正の手続を経ず原判決に於ては新美良文方に於て同人所有の右物品等を窃取したとの事実を認定しており論旨摘録の各証拠によれば被害者の氏名のくいちがいがある事は所論の通りであるが、論旨摘録の各書面の記載と被告人の当公廷に於ける供述とを綜合すれば原判決認定の被害者新美良文は起訴状記載の新美春香の子であつて同居中のものであることが明白であるから結局被告人は原判決認定の被害者方でその所有の物品を窃取したことが明白である。従つて原判決には所論の如き事実誤認の違法はなく又斯かる事項につき特に訴因の変更又は訂正の手続を経なかつたからと云つて判決に影響を及ぼす理由不備又は審理不尽の違法があるとは認め難いから論旨は理由がない。

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